「副長視点でカルデア日常話1」


<注意!第一特異点後とかの話になるかもよ?>



ここはカルデア居住区。僕達サーヴァントはそれぞれの私室を持ったり、皆が和める部屋を作ったりと大騒ぎ。とにかく部屋の取り合いは凄まじい。

女性陣に言わせると、

「角地じゃないと、四方から聞き耳たてられてるきがする」

ってアンタらそりゃ自惚れすぎだと言ったら思い切り蹴り込まれた。容赦無いなぁ。

とりあえず僕は、まだそれぞれの荷物やゴミなんかが置かれた廊下を歩きながら他区画へ。去り際に交渉の尻が素晴らしい方から、貴賓室を整え終わったと連絡があったからデキを確認してきてくれ、と言われている。しかし場所はうろ覚えだ。まあ、ロクに使用しないような部屋の事は明日でも良いかとおもいつつ、廊下の電灯が生きているかを確認しつつ歩く。

英霊の居住区なんて、どマイナーな施設の癖に以外と広い。いずれは戦闘訓練所とか、そーいうのもできるんだろうか。あ、露天風呂とかあってもいいなあ……。

どーでもいいこと考えながら歩いていると、安全メット着用の一団が曲がり角の向こうからやってくる。きっと英霊達から志願制で集まった施設の拡張工事の為の大所帯だ。一団の先頭に立った交渉のオールバックの方がこちらにやってくる。

交渉♂「ふむ、どうやら道に迷ってしまったようだ。今ならわたしに道を教えるというたいへん貴重な経験を得られるよ。光栄だね?」

副長♂「それ断ったらどーなるよ?」

交渉♂「ならば仕方がない。今、脱出祈願に人柱を立てようか思案していたところだ。―――おや、目の前に労働の尊さを知らない愚か者が居るね?」

副長♂「ああ、よくやるやつね。でもまあ部隊損失は痛手だから道を教えてあげよう」

僕は後ろを指差し、

副長♂「あっちに行くと奥で行き止まり」

交渉♂「成る程、それならば逆に進めば出口か。有り難い。何か礼はできるかね?」

礼ときたもんだ。見てみれば、有志諸君は男子しか居ないようだったので、

副長♂「三つ向こうの部屋の壁に僕にしかわからない穴を開けてくれ。女子風呂だ」

うむ、と互いに力強く頷き、交渉は一団の方へ手招き。指先で二、三合図すると、数人の屈強な英霊が、いきなりドリルやらスコップやら何やらを構えてやってくる。

副長♂「随分と大がかりだなぁ」

交渉♂「何、特異点を攻略し幸先のいいスタートを切ったばかりの我々の中に犯罪者が居たんだ。ここで埋めておくのが最善だろう。……安心したまえよ君、女子風呂の予定位置情報は新しい交渉材料のストックにする。なんと2回もわたしの役に立てたのだ。這いつくばって感謝したまえよ」

なるほど流石は戦争ありきの交渉役。礼まで戦争とは思い至らなかった。

交渉♂「まてまて話せば解る解り合える。そうだ除き穴は此処に居る全員で……」

交渉♂「黙れ静まれ此処で終わりだ大人しく悲鳴を上げろしかも泣け」


うぎゃぁあーーー


そんなこんなで通りすがりのマスターに助けられるまで、半日ほど壁に埋められた状態で過ごすのであった……。

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