とある部屋に、少女のような姿をした子どもがビデオカメラ片手に何やら準備をしていた
その部屋は部屋の4割を動物やサーヴァントの縫いぐるみで埋め尽くされており、他のものはベッドや本棚、机などの最低限のものに、大型のパソコンやミシンが置かれている
半開きになっているクローゼットの中には可愛らしいTシャツやワンピース、数着のズボンがかけられている
・・・・・壁に貼られた『一日一セクハラ』のポスターは無視しておこう

「フッフッフ、このカメラでみんなの部屋を撮影してラーメン屋で放送してやるデース!これで私も昔の地位に戻れるかもデース!」

そういうと彼――幼性は部屋を出て他の座にあるサーヴァントの部屋へと向かっていった



「まずはここデース!カルデア初のカップルの素顔に迫るデスよ!」

最初に選んだのは写真の部屋であった
部屋には鍵がかかっていたが、それを何やかんややって開けて幼性は部屋の中に侵入した
部屋に入って始めに目に付くのは様々な写真が貼られた壁であった

「これは・・・カルデアで起きたイベントでのスナップ写真が多いデスねー」

模擬戦の写真やラーメン屋開店時の写真、レイシフトでのマスターやサーヴァントの活躍、告白ラッシュの写真など、ありとあらゆる写真が貼られていた
中には生前のものと思われる写真も貼られていたが、『明らかに足りない写真』があった。

「現世の写真が少ないデスねー?写真ならたくさん撮っているはずデース・・・・ん?この本棚動かせるデスね(ガコン」

本棚の後ろにはその『足りない写真』が隙間なくびっしりと貼られていた
他の棚なども動かされた形跡があり、その意味を考えると・・・・

「も、もう次の部屋に行くとするデース!」

幼性は悪寒がしてその部屋をすぐに立ち去った



「次の部屋は白盾デース!あいつなら面白いものをたくさん持ってそうデース!」

次に来たのはデュエルでおなじみの白盾の部屋である。
またしても鍵を何やかんやして部屋の中に入っていくと、真っ先に目に付く大量のポテトチップスとカードの山、そしてボタンだけが付いたいくつかの機械で床が最低限しか見えない状態になっていた

「ポテトチップスばかり大量に買い込んで、栄養とか大丈夫なのデスかね?カードは一見散らかっているように見えるデスけど、種類やカテゴリーごとにまとめてあるデスね」

部屋にあったポテトチップスは、定番のうす塩やコンソメの他に、カレーやサーヴァントの味などの最近ラーメン屋で流行したものもほとんど揃っていた
カードも作りかけのものや壁に飾ってある魔力を放つカード以外は分類してケースの中にしまわれている。
問題は・・・・・・・

「このボタンは一体何なのデスかね?(カチッ)押しても何の反応もしないデース!これ以上はなにも出なさそうデスし、もう次の部屋に向かうデース」

〜そのころラーメン屋にて〜

「(ドカーーーーーン)グワーーーー!」

「あ、白盾が爆発した!」

「いつものことですわー」

「めぇめぇ、いつものことだよねー中華ちゃん!」

「そうだな普化ちゃん」

ポテトチップスを食べていた白盾が急に自爆したそうだ



「むーー、面白い画が撮れないデース・・・・」

白盾の部屋を出てから、幼性はいくつかの部屋を回った
猫背や妖機、怪物や雪霞の部屋にはほとんど物がなかった
白象や現世、仮面や屍鬼の部屋は普通すぎて面白みが少なかった
中華・普化・風刃の城は、入った瞬間に熱い熱気と充満していた男女の濃い匂いを感じ取り、顔を真っ赤にして逃走した
兎耳の部屋は一見かわいい普通の女の子の部屋であったが、恐ろしいナニカを直感で感じ取り急いで部屋を出た
巨剣の部屋では巨剣にソーダアイスをもらって膝の上で可愛がられた
黒水の部屋はそもそもなかった

「・・・最後にお母さんの部屋に行くデース!」

幼性が最後として向かったのはお母さんこと雷砲の部屋である
何故か鍵はかかっていなかったため、何やかんやせずに部屋の中へと入っていった
部屋は図書館なのではと思うほどに大量の本と本棚で部屋のほとんどを埋め尽くしていた
しかし幼性の頭脳では何の本なのかさっぱりわからない哲学の本ばかりであった

「ここも面白そうなものは無かったデスねー」

そうして部屋を出ようとすると、ふと机の上に見覚えのある人物が写った写真が大量に置かれていることに気が付いた
それは紛れもない幼性自身の様々な写真であった
きわどいコスプレなどの恥ずかしいものや、食事シーンなどの普通の写真が、軽く見ても数百枚は机の上に置いてあった

「こんなに大量の私の写真が、なんで机の上に置いてあるデース?」


「それは幼性さんの新しい写真集を作るためですよー(ギュッ」

「!?!?お、お母さん、いつの間にデース」

写真に気を取られていた幼性は、背後から近付いてきた雷砲に気づかなかった!
幼性は雷砲に後ろから抱きしめられ、身動きが取れなくなった!

「ふふっ、今さっきですよ?ちょっと出かけて帰ってきたら私の部屋に入っていく幼性さんを見かけたので、つい(ナデナデ」

「それにしても・・・・人の部屋に勝手に入って物色する悪い子どもには、オシオキをしないといけないですねー(ひょい」

「デ、デーーーーーース!」

幼性は雷砲に抱きかかえられて奥の部屋へと消えていった
その後、幼性は雷砲の膝の上で半べそをかきながらお饅頭を頬張り、雷砲も少し苦笑いをしながら、それでも隠し切れない恍惚の表情を浮かべながら幼性を撫でまわしていた
なお、雷砲の新しい写真集には若干涙目で様々なコスプレをする幼性の写真が多く載っていたそうだ

このページへのコメント

作成お疲れさまです。
…………あまり人の部屋に無断で入ってはいけませんよ。

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Posted by 狂兵・森番 2016年08月31日(水) 22:38:47 返信

まー、うちの2人はそういう形式になるな
アハハ

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Posted by 弓兵・雷砲♀ 2016年08月31日(水) 22:28:02 返信

風雲中華城は健全だから、ただデストラップとか仕掛けてあるだけで健全な城だから!!

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Posted by 槍兵・中華 2016年08月31日(水) 21:32:36 返信

自爆は白き盾の嗜みだからな!
ポテチも色々な味が揃っているぞ

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Posted by 調停・白盾 2016年08月31日(水) 21:31:44 返信

作成お疲れ様でした!
そ、そんなに隠し撮りはしてませんよー?(なお病み度【1D100:88】の模様)

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Posted by 復讐・写真 2016年08月31日(水) 21:23:52 返信

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