我カルパラレルストーリー 東京喰種:N32
最終更新：ID:nXyqoEQCyw 2016年09月06日(火) 16:22:43履歴
東京都１区、〔CCG〕ラボラトリー区画―――ここはクインケの開発や喰種研究の最先端を担う喰種対策局の要の一つとも言える
その施設の一角、武器の描かれたデザイン画の映るPCと数式の散らばった机に座り、冴えない風貌の男が疲れた顔で唸っていた
「んーやっぱ赫包ごとにクインケを分割して、それ同士を組合わせる事でギミックを変える方法でいくか・・・」
今小新三――５区の喰種捜査官である人間がこの場所でクインケの設計を行なっているには少々込み合った事情がある
元々彼はクインケの設計において稀有な才能を有しており、本来ならば優秀な研究員としてラボラトリに配属される筈だった
…しかし彼の"一族"の強い意向という理由も多少あったが、「実戦に勝る試験はない」とい浮かれ自身の意思もあって捜査官となる
それでも才能を惜しんだＣＣＧ上層部の判断により、特例でラボにおけるクインケ開発の権限も得たのであった
「しっかしSSレートを弄れるのはそう無い機会だからありがたいぜ・・・頼んだのが"アイツ"じゃなきゃもっと良かったが」
「そういう言い方は私の心が傷つくぞ、"新三兄さん？"」
背後から小馬鹿にしたような女の声がする、作業を止めその声で加速したイラつく思考で振り向く
「・・・御暇そうで何よりですなあ、"和修節（わしゅうみさお）準特等"」
「イヤア忙しいところにすまないね、今小上等？」
若干の怒気を込めて返すも目の前にいる腹違いの妹、今は２０区所属のCCG絶対権限を持つ和修家の長女は何処吹く風で笑っていた
我カルパラレルストーリー 東京喰種:N3 二話
「で、何しにきたんすか？こっちは貴女に頼まれたクインケの為に思考を裂いてクソ忙しいのでさっさと帰ってくれると嬉しいのですが？」
「つれないなあ、父や二福ならまだノリよく返してくれるぞ？・・・ああ二人とも父とは呼べないんだったな、すまないすまない」
「・・・チッ」
皮肉を皮肉で返され逆に嘲られて思考が熱くなる、切り替えるように作業を続行するも集中できない・・・あぁタバコ吸いてぇ
「さて、兄妹の微笑ましいコミュニケーションはここまでにしよう、私の『松明』はどんな具合になりそうかね？」
「・・・"ヴァジュラ"と"カイン"、SSレートの羽赫と甲殻二つの特性を活かすよう剣と鞘に分けるって感じになりましたね」
「ククク・・・やはりキミは此方の方が性にあってるようだ、才能の無い捜査官なぞさっさと辞めて専念すれば良いのに」
「そりゃあどうも、実戦で直に性能見ないと安心できない性質なモンで・・・」
彼女の父と兄がCCGにおける大脳と呼ぶなら、若干23で準特等となった妹の節は運動器官を司る小脳と言っても過言ではない
"死神"有馬貴将には大きく劣る、しかし小隊指揮や直接戦闘においてSSランク二体討伐を成し遂げる才能は恐ろしいモノだ
「篠原特等に法寺準特、七区の周華（しゅうか）特等にそちらの弧琉手特等のおかげでコレが作られるからな、惜しいのは"ヴァジュラ"の番も狩れなかった事だ」
「へーえ、準特二人に特等が三人もいて逃がしたんですか」
「愛の力と言うべきか"ヴァジュラ"が身を挺して逃そうと躍起になっていたからな、戦闘中だったが感動で爆笑しそうだったよ」
その時を思い出したのか口を押さえクツクツと笑い出す、同情という訳でもないが"ヴァジュラ"が可哀想に思えてきた
「しかし宗像上等も頑張っているようで５区もまあ平和らしいじゃないか、まだオフレコだが準特昇格の話も出ているらしいぞ」
「ほーおあの人も喜びますねえ、朝まで飲みに付き合わされんの確実っすわー」
「まるで他人事みたいに言うじゃないか・・・どっかの"道化"が裏で動いたおかげでもあるようだがなあ」
ピタリ、と作業の手が止まる、思考が一気に冷水をかけられたようになる
「心配しなくとも"��"にこの件は知らせていない、知ってるのは私だけだ・・・どうした？酷い顔してるぞ？」
「テメエ、どこまで・・・？」
「口の利き方に気を付けたまえよ今小上等、別に君がゴミ同然の情報を流そうと私は構いはしない」
一瞬で目の前に立っていた女がその瞳を赫黒く染め、笑みを絶やさずに話を続けていく
「この程度で我が一族が作り上げた牙城は崩れはしない、なによりこんな些細な事で君の才能を潰すのも惜しい」
「・・・」
「後は"あんていく"の芳村や"アオギリ"の王の件もある、スキャンダルになる事は暫くは自重したまえよ？」
「…了解しました」
「それでは私は有馬特等と待ち合わせがあるので、しっかり励みたまえ・・・いい作品を期待してるよ」
そう言ってアイツが部屋を出る・・・詰めが甘かったとしか言いようが無い、よりによって最悪な奴にバレてしまった自分に腹が立つ
何処で嗅ぎ付かれた？これからどうする？後悔と今後の対策のエトセトラが次々に渦巻く思考で最終的に行き着いたのは
・・・やっぱタバコ吸いてぇ、と逃避と言っていい結論だった
「あ、政兄さんをおちょくるアイデア募集してるんだが何か無いかな？」ｶﾞﾁｬ
「はよ帰れや！！」
To Be Continued?
キャラクター紹介２
和修節（わしゅうみさお）：魔兵・不死
・CCGトップ和修一族の一人で父に和修吉時、兄に和修政がいる
・若干２３歳にして準特等となり「有馬の再来」と噂されている、性格は無自覚な傲慢
・秘密組織の"��"の一員であり現在はあんていくへの連絡員も一任している
・家族仲は良く、プライベートでは父と一緒に兄相手に（一方的に）遊んだりしている
・丸手特等とも仲が良く、いつも父との騒動を目撃されている（よ、吉時さん！節ちゃん！）
名前だけでた人々
弧琉手儀伸（こるてよしのぶ）：騎兵・偽神
・５区支部長特等捜査官、ダンディなナイスミドル紳士
・遠征好きでしょっちゅう他の支部へ言ってるため留守が多い
・Sレートクインケ「コンキスタドール」の他に今小製の「モクステマ」を所持
・現在の目標は５区の完塞（征服）である
周華中（しゅうかあたる）：槍兵・中華
・７区支部長特等捜査官、中国系日本人の青年
・捜査官狩りが横行している７区で生き残る程実力は高い
・最近今小製のSSレートクインケ頑硬斧（がんこうふ）を手に入れた
・最近の悩みは部下の女性二人に迫られていること
・男性部下T、F（既婚）曰く「いっそ二人とも娶れよ」との事らしい
出演喰種
"ヴァジュラ"羽赫rateSS：暗兵・現世
・子供のような外見ながら高いカリスマを持つ、黄金の鎖のような羽赫からその名がついた
・特等三人準特二人によって討伐、現在は和修節のクインケとなる
"カイン"甲赫rateSS：復讐・刻印
・見た目は浅黒い青年、甲赫を腕に纏う他剣のように扱う
・"ヴァジュラ"の仲間であったため討伐、現在は和修節のクインケとなる
その施設の一角、武器の描かれたデザイン画の映るPCと数式の散らばった机に座り、冴えない風貌の男が疲れた顔で唸っていた
「んーやっぱ赫包ごとにクインケを分割して、それ同士を組合わせる事でギミックを変える方法でいくか・・・」
今小新三――５区の喰種捜査官である人間がこの場所でクインケの設計を行なっているには少々込み合った事情がある
元々彼はクインケの設計において稀有な才能を有しており、本来ならば優秀な研究員としてラボラトリに配属される筈だった
…しかし彼の"一族"の強い意向という理由も多少あったが、「実戦に勝る試験はない」とい浮かれ自身の意思もあって捜査官となる
それでも才能を惜しんだＣＣＧ上層部の判断により、特例でラボにおけるクインケ開発の権限も得たのであった
「しっかしSSレートを弄れるのはそう無い機会だからありがたいぜ・・・頼んだのが"アイツ"じゃなきゃもっと良かったが」
「そういう言い方は私の心が傷つくぞ、"新三兄さん？"」
背後から小馬鹿にしたような女の声がする、作業を止めその声で加速したイラつく思考で振り向く
「・・・御暇そうで何よりですなあ、"和修節（わしゅうみさお）準特等"」
「イヤア忙しいところにすまないね、今小上等？」
若干の怒気を込めて返すも目の前にいる腹違いの妹、今は２０区所属のCCG絶対権限を持つ和修家の長女は何処吹く風で笑っていた
我カルパラレルストーリー 東京喰種:N3 二話
「で、何しにきたんすか？こっちは貴女に頼まれたクインケの為に思考を裂いてクソ忙しいのでさっさと帰ってくれると嬉しいのですが？」
「つれないなあ、父や二福ならまだノリよく返してくれるぞ？・・・ああ二人とも父とは呼べないんだったな、すまないすまない」
「・・・チッ」
皮肉を皮肉で返され逆に嘲られて思考が熱くなる、切り替えるように作業を続行するも集中できない・・・あぁタバコ吸いてぇ
「さて、兄妹の微笑ましいコミュニケーションはここまでにしよう、私の『松明』はどんな具合になりそうかね？」
「・・・"ヴァジュラ"と"カイン"、SSレートの羽赫と甲殻二つの特性を活かすよう剣と鞘に分けるって感じになりましたね」
「ククク・・・やはりキミは此方の方が性にあってるようだ、才能の無い捜査官なぞさっさと辞めて専念すれば良いのに」
「そりゃあどうも、実戦で直に性能見ないと安心できない性質なモンで・・・」
彼女の父と兄がCCGにおける大脳と呼ぶなら、若干23で準特等となった妹の節は運動器官を司る小脳と言っても過言ではない
"死神"有馬貴将には大きく劣る、しかし小隊指揮や直接戦闘においてSSランク二体討伐を成し遂げる才能は恐ろしいモノだ
「篠原特等に法寺準特、七区の周華（しゅうか）特等にそちらの弧琉手特等のおかげでコレが作られるからな、惜しいのは"ヴァジュラ"の番も狩れなかった事だ」
「へーえ、準特二人に特等が三人もいて逃がしたんですか」
「愛の力と言うべきか"ヴァジュラ"が身を挺して逃そうと躍起になっていたからな、戦闘中だったが感動で爆笑しそうだったよ」
その時を思い出したのか口を押さえクツクツと笑い出す、同情という訳でもないが"ヴァジュラ"が可哀想に思えてきた
「しかし宗像上等も頑張っているようで５区もまあ平和らしいじゃないか、まだオフレコだが準特昇格の話も出ているらしいぞ」
「ほーおあの人も喜びますねえ、朝まで飲みに付き合わされんの確実っすわー」
「まるで他人事みたいに言うじゃないか・・・どっかの"道化"が裏で動いたおかげでもあるようだがなあ」
ピタリ、と作業の手が止まる、思考が一気に冷水をかけられたようになる
「心配しなくとも"��"にこの件は知らせていない、知ってるのは私だけだ・・・どうした？酷い顔してるぞ？」
「テメエ、どこまで・・・？」
「口の利き方に気を付けたまえよ今小上等、別に君がゴミ同然の情報を流そうと私は構いはしない」
一瞬で目の前に立っていた女がその瞳を赫黒く染め、笑みを絶やさずに話を続けていく
「この程度で我が一族が作り上げた牙城は崩れはしない、なによりこんな些細な事で君の才能を潰すのも惜しい」
「・・・」
「後は"あんていく"の芳村や"アオギリ"の王の件もある、スキャンダルになる事は暫くは自重したまえよ？」
「…了解しました」
「それでは私は有馬特等と待ち合わせがあるので、しっかり励みたまえ・・・いい作品を期待してるよ」
そう言ってアイツが部屋を出る・・・詰めが甘かったとしか言いようが無い、よりによって最悪な奴にバレてしまった自分に腹が立つ
何処で嗅ぎ付かれた？これからどうする？後悔と今後の対策のエトセトラが次々に渦巻く思考で最終的に行き着いたのは
・・・やっぱタバコ吸いてぇ、と逃避と言っていい結論だった
「あ、政兄さんをおちょくるアイデア募集してるんだが何か無いかな？」ｶﾞﾁｬ
「はよ帰れや！！」
To Be Continued?
キャラクター紹介２
和修節（わしゅうみさお）：魔兵・不死
・CCGトップ和修一族の一人で父に和修吉時、兄に和修政がいる
・若干２３歳にして準特等となり「有馬の再来」と噂されている、性格は無自覚な傲慢
・秘密組織の"��"の一員であり現在はあんていくへの連絡員も一任している
・家族仲は良く、プライベートでは父と一緒に兄相手に（一方的に）遊んだりしている
・丸手特等とも仲が良く、いつも父との騒動を目撃されている（よ、吉時さん！節ちゃん！）
名前だけでた人々
弧琉手儀伸（こるてよしのぶ）：騎兵・偽神
・５区支部長特等捜査官、ダンディなナイスミドル紳士
・遠征好きでしょっちゅう他の支部へ言ってるため留守が多い
・Sレートクインケ「コンキスタドール」の他に今小製の「モクステマ」を所持
・現在の目標は５区の完塞（征服）である
周華中（しゅうかあたる）：槍兵・中華
・７区支部長特等捜査官、中国系日本人の青年
・捜査官狩りが横行している７区で生き残る程実力は高い
・最近今小製のSSレートクインケ頑硬斧（がんこうふ）を手に入れた
・最近の悩みは部下の女性二人に迫られていること
・男性部下T、F（既婚）曰く「いっそ二人とも娶れよ」との事らしい
出演喰種
"ヴァジュラ"羽赫rateSS：暗兵・現世
・子供のような外見ながら高いカリスマを持つ、黄金の鎖のような羽赫からその名がついた
・特等三人準特二人によって討伐、現在は和修節のクインケとなる
"カイン"甲赫rateSS：復讐・刻印
・見た目は浅黒い青年、甲赫を腕に纏う他剣のように扱う
・"ヴァジュラ"の仲間であったため討伐、現在は和修節のクインケとなる
このページへのコメント
和修の絆は鉄壁…！
どうせみんないなくなる。
その2人が喰種だとするともっとやばいのがたくさん居そう。
わ〜い、捜査官狩りが横行してる7区だぁ！生き残れるかな？