【前回のあらすじ】
唐突に現れた特異点!
写真・屍鬼・紅呂の三体のサーヴァントを連れてレイシフトしたのは奇妙な森
そこで執事服を着た兎耳とそれを追いかけるアリスという少女(?) というかぶっちゃけ女傑である「アリスです」
奪われる甘味・集まらない種火に素材・走らされるフォウさん・爆死するガチャ。
果たして彼らはハートの女王の陰謀を阻止することが出来るのか!
しかしハートの女王……一体何者なんだ…?
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アリスと結託し兎耳を追う一行は道中でエネミーと対戦していた。
『チューチューチュー』
「うへぇ…敵エネミーが巨大ネズミとか嫌なことしてきますね…!」
寒気を覚えながら屍鬼の後ろに下がる写真
「さぁ!屍鬼さんやっちゃってください!その無敵の剣でなんとかしてください!」
しかし屍鬼は顔中冷や汗をかいており剣を持ってる腕もプルプルと震えている。
「す、すまぬ写真殿…己は鼠が大の苦手なのだ!」
「オイィィィ!?!?アンタ屍運び出してるんですよね!?それなのにネズミ苦手なんですか!?」
「う、五月蠅い!駄目なものは何がなんでも駄目なのだ!というか鼠が出るとか聞いてないぞ!?」
「そりゃ出ますよ!ここアリスの「五月蠅い」」

2人の言葉を遮り、方天画戟を振い一瞬で巨大ネズミ2匹の首を刎ねる。
「早くしないと…お菓子全部…食べられちゃう…」
呆気にとられる2人に中華最強の睨みを利かす紅呂
「そうですね ここで立ち止まってはハートの女王の野望を阻止することが出来ない」
アリスも涼し気な顔で残り1匹の巨大ネズミの頭をショットガンでぶっ飛ばす。

《…凄いわね 二人とも》
《いやアレ単純に頭の中甘味のことしか考えてないと思うんですけど》
「まさに今の二人は甘味デストロイヤーだな……おい、なんだよみんなしてその眼は!?」
≪先輩ってネーミングセンス無いっすね≫

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「しかし女傑さん「アリスです」何故貴方は兎耳さんを追っているのですか?」
それを聞いて彼女は立ち止まる。
「えぇ…実を言うとハートの女王が住む城はまだ見つかっていないんです」
「国中を探しましたが彼女の居城を見つけるには至らなかった時、あの白ウサギが現れたのです」
「私は彼女こそがハートの女王の居場所を知る者だとひたすら追い続けてきました」
《え?ちょっと待って?何で白ウサギがハートの女王の居場所を知っているってどこで思ったわけ?》
「………『あの白兎を追え』私のゴーストがそう囁くんです」
《ちょっと待て それ完全に勘って奴じゃない!あとUMA子、BGMで攻○機動隊のOP流さなくていいから!》

「まあそれはそれとして…追ってるだけなら銃ブッパしなくてもいいんじゃ…それじゃ彼女に敵意と警戒心を与えるだけですし」
「………………………」
その言葉を聞いたアリスは黙ってショットガンを見つめる。

「いや、兎を見ると銃をブッパさなきゃいけないと私のゴーストが…」
冷や汗ダラダラで釈明するアリス

「ちょっと待てやぁ!お前ェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

草むらから懐中時計を片手に持った執事服の白ウサギが現れる。

「いや待って!?それじゃあ私今まで意味も無く銃をぶっ放すマッドガールに追われてたって事!?」
「というか何でアリス枠女傑さんなの!?もっと他にアリス候補いただろ!盛衰ちゃんとか雪霞ちゃんとか妖姫ちゃんとかもっとファンタジーな子いたでしょうが!」
「お蔭で私だけジャンルがホラーになっちゃってるよ!不思議の国のアリスってっもうちょっとウフフでアハハなファンタジー期待してたのに何この仕打ち!?責任者呼べ責任者!」

「言いたいことはそれだけですか?私が痺れ切らさないうちに早く女王の居場所を吐いてください」
ショットガンの銃口を兎耳の眉間に押し付ける。
「あ、あの冗談ですよね女傑さん「アリスです」ここで私の頭をぶっ放したらCERO一気に上がっちゃうよ〜」
「5………4………」
「チクショウ!このイカレ女完全に話し通じてねぇ!」
そう言って飛び上がり銃を蹴り上げる白ウサギ そのまま後ろへ後退していく。

「兎耳殿、あそこまで早かったか?」
《いや彼女の本来の敏捷はCランク でもさっきの動き…明らかにCランク以上の動きだったわ》
「多分ですが女傑さんがこの特異点でバーサーカーからアーチャーで召喚されたように…兎耳さんもキャスターとは別のクラスで召喚されたのかも」

「私を格下だと舐めやがって、こっちだってアンタ達と同じサーヴァントなのよ!『欺海和邇』ッ!」
その号令と共にどこからともなく水が溢れ出て105匹の和邇達が姿を現す。
「さぁ、私のことは後で思う存分殴っていいから、あいつ等全員始末しなさい!」
『『『『『Guooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!』』』』』
105匹の和邇達は一斉に向かってくる。

《ちょ、ちょっと先輩・所長 これかなりヤバいっすよ!》
「くっ、今は戦うしかないのか…!」
「あまり気乗りはせんがこれも戦場の定め…主ご命令を」
「私も戦う……集団戦は…慣れてるから…」
和邇軍団に対しそれぞれのサーヴァントが構えを取るが……

「お待ちを まだ先は長いです。ここで魔力を消耗するわけには行きません。まだ貴方達より魔力に余裕のある私が行きます」
そういって彼らを押しのけ和邇軍団の前に立つアリス

「でも女傑さん「アリスです」貴方の宝具が幾ら強力でもあの数では……」
女傑の宝具『怒り狂う血色の腕(ロバール・デル・マタル)』
影から血に濡れた夥しい腕を出現させる宝具で様々な応用効く。
しかしこの宝具のデメリットは原動力が怒りなってることで彼女の怒りが高ぶるほど宝具の範囲と威力やスピードは上昇していくが
反面怒りに塗りつぶされ理性を完全に失い敵を全員屠るまで止まらない。
それにより彼女は全力を出した後魔力切れで消滅する可能性が高いのである。

「月の女神イシュ・チェルよ。今こそ雨を起こし地上の汚れをすべて一掃させる力を私を……」
弾丸を一発込め、ブツブツと呪文のようなものを唱えショットガンに祈りを込める。
すると血管のような血色の刻印がショットガンを蝕んでいく
そして銃口を高く上げ、上空に撃ちこむ

「一体何処に撃ってるんだい?いっけー!全員押しつぶせ!!」
波と共に和邇軍団が突撃してくる寸前赤い何かが上から降ってきた。

「『女神は其の地を紅く穢す(サングレ・デ・ジュビア)』」

瞬間無数の血色の棘が豪雨のように105匹の和邇を一匹残らず貫いていく

「」「」「」「」「……綺麗」

串刺しにされた和邇達は消滅していくと同時に血色の棘はボロボロと崩れ落ちていく。

「どうですか?これが私の宝具です」
「(凄い…確かに凄まじいんですが…)」

「「≪≪(アリス要素がほぼ行方不明だよ)≫≫」」

「そんな…私の和邇達が……」
和邇を失い途方に明け暮れる兎耳。
彼女の脳裏には和邇達と駆けてきた思い出がよみがえってくる。
宝具を使うたびに殴られ、冗談言って殴られ、殴られ・殴られ・殴られ…etc

「(あいつ等との碌な思い出がねぇ!)」
「想いに更けましたか?では早くハートの女王の居場所を―――」
再び銃口を突きつける白ウサギにアリス。
「チクショウ!こうなったら最終兵器ィ!イッ君から借りたこいつを使ってやるゥ!!」

そういって懐から片手の大きさほどの小槌を取り出す。

「『打出の小槌』!全員小さくなぁ〜れ!」
白ウサギが小槌を数回振ると全員の体に何らかの異常が現れていく
「な、なんだ!?」
「ちょ、ちょっとこれは不味いですよ!?」
「ぬ、ぬぅおぉ!?己の体が小さくなっていく!」
「ッ!」
≪ちょっと!?日本の昔話まで混ぜたら本格的に収拾つけられなくなるわよ!≫
「くっ、私としたことが油断してしまうとは…!!」

アリス一行の体はたちまち小さくなっていき、草むらの中に消えていった。

「ハハハ!ざまぁ見やがれ!…ってあぁ!もうこんな時間!早く城に向かわないと!」

白ウサギは脱兎のごとく走り出し、その場から消えていった………

【続く】


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【おまけ】イベント限定サーヴァント
◆因幡の白兎〔アサシン〕
☆☆☆☆ SR
「大変だぁ!急がなきゃ遅刻しちゃうよぉ」
普段は悪戯っ子の彼女も今回はハートの女王に仕える執事。
女王の我儘に悪戦苦闘する日々。でも彼女は決してめげない!
例え後ろからショットガンを持った少女(?)が追いかけて来ようとも!
果たして彼女は無事に女王の城にたどり着けるのか!?頑張れ白兎、負けるな白兎!

このページへのコメント

事あるごとに「アリスです」と主張する女傑さんが可愛い…兎耳さん大活躍でしたね。ノリもよくていいなぁ

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Posted by 暗兵・カニ♂ 2016年08月27日(土) 01:05:34 返信

第2話お疲れ様です!
一寸法師で来ましたか。兎耳さんらしい手段ですね。
因みに屍鬼のキャラ崩壊は全く問題無いです。寧ろ描写された結果なわけだから美味しい。

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Posted by 剣兵・屍鬼 2016年08月25日(木) 17:53:51 返信

作成お疲れ様でした!
ひたすら殴られた記憶しかない兎耳ちゃん、…………割と残当な気が……

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Posted by 復讐・写真 2016年08月25日(木) 15:18:40 返信

あっこれガチャ案件だ

回さなきゃ…………ガチャ回さなきゃ…………(死んだ目)

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Posted by 暗兵・盛衰 2016年08月25日(木) 14:01:37 返信

作成お疲れさまでした!面白かったです!
恋ちゃん容赦ねぇ…でも甘味のためだもの、ネズミだろうと関係ないね!…甘味関係なくとも倒しそうだけど。
さてさて、小さくなってしまったアリス一行、彼女たちに待ち受けるものとは…続き楽しみにしてます!

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Posted by 騎兵・紅呂♀ 2016年08月25日(木) 11:45:50 返信

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