最終更新:ID:cNNhoKZPOg 2016年08月13日(土) 12:51:02履歴
彼女と会うと我という存在が嫌になってくる
初めて―――――いや彼女とまさかこの場所で再開出来るとは思いもよらなかった
姿、形は変わっていても我にはあの子だと悟るのに時間はいらなかった
だが彼女は我が元主人だなんて思いもよらないだろう ここまで魂が分かれ堕落した我の姿など知る由もない
あの子にとっての元主人は強く勇ましく煌びやかなそれは英雄神と呼ぶにふさわしい存在なのだろう
少なくとも堕落し神王としての威厳が消えていった我じゃない
しかし何故だろうか 彼女は私に懐いてくる。我がまるでインドラだと分かってるかのように
飼われていた者の本能ともいうべきだろうか。いや我もすぐにあの子だと分かった時点で我らは似た者同士かもしれない。
彼女は我にインドラの話を嬉しそうにしてくる。
インドラが赤ん坊であった彼女に戦士の素質を見出し、性別関係なく自分をアイラーヴァタにしてくれた話。
インドラを乗せ地上に蔓延る悪魔を討伐した時の話
自分が雲を作りその雲を雨雲に変え地上に雨を降らせ渇いた土を潤した時の話
自分の毛並みや体を綺麗にしてくれた時の話
自分にとっての思い出の川岸でインドラと水浴びをして楽しんだ時の話
そしてインドラが彼女に語ってくれたであろう武勇伝を我に話してくれる。
はっきり言っていい気分ではない 寧ろ最悪だ 自分の黒歴史を嬉しそうに彼女は語ってくるのだから
何回か彼女を突き放そうと考えてきたが、あの笑顔を見てしまうとどうしても突き放せなくなる
我にとっては彼女はアイラーヴァタの一体でしかないとは分かっている。
基本的にアイラーヴァタになる白象は強き者として神官から献上されそれでインドラに認められた白象がアイラーヴァタとなる。
しかし地上に名を遺したアイラーヴァタは今思えば全て自分が見つけそして決めた者達ばかりだ。そういう意味では彼女も特別だ。
いや不本意とはいえ神霊であるガネーシャと融合を果たした彼女が他のアイラーヴァタと一線を画す存在であるのは当然ともいえる
今じゃ主人なんかよりも世界的にも知名度のある信仰の高い神となったわけだ と言ったら彼女は怒るだろうな。
もし君が我の真実を聞いた時 君は――――――――
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今日も今日とて我と彼女は隣に座り彼女の主人自慢を聞いている
白象「それでですね インドラ様は悪魔達にこう言ったんです!『この世に太陽と―――』」
竜死「本当に好きなんだな インドラのことが」
彼女の話をさえぎって放った言葉を聞いた彼女は一気に顔を赤らめる
白象「いや!その…恋愛的な意味じゃないですしインドラ様には奥方様もいますし…でもそうですね 大好きですインドラ様のこと!」
こう面と向かってはっきりと言われるとこっちまで恥ずかしくなってくる
竜死「――――アイラーヴァタよ もし君の主人が君と出会うころとは違う者 いや堕落した者になっていたとしたら君は絶望するか」
白象「そんなこと絶対にありえません!インドラ様は唯一無二の絶対神です!堕落なんてするはずがありません!!」
竜死「もしもの話だ 君は絶望するか?彼を蔑み泣き崩れるか?それとも―――」
我ながら酷い質問をしている。そんな事言われても困惑するだけだろう。
しかし彼女は少し落ち着き考えているようだ。しかし結論はすぐに出た
白象「もし…そうだとしても 私は多分インドラ様をお慕いする気持ちは変わりません。もしインドラ様が望むなら私も共に堕落する覚悟です」
「例えあの人が姿を変えてようがインドラ様はインドラ様です 雌象である私を戦士として育ててくれたのはインドラ様なのですから」
屈託のない笑顔でそう言い放つ 本当に見上げた忠誠心を持って居る ―――あぁ負けだ 彼女には勝てない
白象「ま、そんなこと絶対にないんですけどね!インドラ様が堕落するなんて宙が引っくり返ってもあり得ませんよ!」
竜死「…ハッ、そうだな あのインドラが堕落するなんてあり得ないな 奴は絶対神だからな」
皮肉そうにそう言い放つ まだ彼女には自分の全てを打ち明ける時ではない
竜死「それで話の続きだったな インドラは悪魔達に向かって何って言ったんだ?」
白象「あ、そうでしたね!その時のインドラ様ちょーカッコよくて〜」
だけどもし君に打ち明ける時が来たら もし本来の力を取り戻すことが出来たのであれば
その時はまたその大きな背中にこの我を乗せてくれ トヨネ
初めて―――――いや彼女とまさかこの場所で再開出来るとは思いもよらなかった
姿、形は変わっていても我にはあの子だと悟るのに時間はいらなかった
だが彼女は我が元主人だなんて思いもよらないだろう ここまで魂が分かれ堕落した我の姿など知る由もない
あの子にとっての元主人は強く勇ましく煌びやかなそれは英雄神と呼ぶにふさわしい存在なのだろう
少なくとも堕落し神王としての威厳が消えていった我じゃない
しかし何故だろうか 彼女は私に懐いてくる。我がまるでインドラだと分かってるかのように
飼われていた者の本能ともいうべきだろうか。いや我もすぐにあの子だと分かった時点で我らは似た者同士かもしれない。
彼女は我にインドラの話を嬉しそうにしてくる。
インドラが赤ん坊であった彼女に戦士の素質を見出し、性別関係なく自分をアイラーヴァタにしてくれた話。
インドラを乗せ地上に蔓延る悪魔を討伐した時の話
自分が雲を作りその雲を雨雲に変え地上に雨を降らせ渇いた土を潤した時の話
自分の毛並みや体を綺麗にしてくれた時の話
自分にとっての思い出の川岸でインドラと水浴びをして楽しんだ時の話
そしてインドラが彼女に語ってくれたであろう武勇伝を我に話してくれる。
はっきり言っていい気分ではない 寧ろ最悪だ 自分の黒歴史を嬉しそうに彼女は語ってくるのだから
何回か彼女を突き放そうと考えてきたが、あの笑顔を見てしまうとどうしても突き放せなくなる
我にとっては彼女はアイラーヴァタの一体でしかないとは分かっている。
基本的にアイラーヴァタになる白象は強き者として神官から献上されそれでインドラに認められた白象がアイラーヴァタとなる。
しかし地上に名を遺したアイラーヴァタは今思えば全て自分が見つけそして決めた者達ばかりだ。そういう意味では彼女も特別だ。
いや不本意とはいえ神霊であるガネーシャと融合を果たした彼女が他のアイラーヴァタと一線を画す存在であるのは当然ともいえる
今じゃ主人なんかよりも世界的にも知名度のある信仰の高い神となったわけだ と言ったら彼女は怒るだろうな。
もし君が我の真実を聞いた時 君は――――――――
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今日も今日とて我と彼女は隣に座り彼女の主人自慢を聞いている
白象「それでですね インドラ様は悪魔達にこう言ったんです!『この世に太陽と―――』」
竜死「本当に好きなんだな インドラのことが」
彼女の話をさえぎって放った言葉を聞いた彼女は一気に顔を赤らめる
白象「いや!その…恋愛的な意味じゃないですしインドラ様には奥方様もいますし…でもそうですね 大好きですインドラ様のこと!」
こう面と向かってはっきりと言われるとこっちまで恥ずかしくなってくる
竜死「――――アイラーヴァタよ もし君の主人が君と出会うころとは違う者 いや堕落した者になっていたとしたら君は絶望するか」
白象「そんなこと絶対にありえません!インドラ様は唯一無二の絶対神です!堕落なんてするはずがありません!!」
竜死「もしもの話だ 君は絶望するか?彼を蔑み泣き崩れるか?それとも―――」
我ながら酷い質問をしている。そんな事言われても困惑するだけだろう。
しかし彼女は少し落ち着き考えているようだ。しかし結論はすぐに出た
白象「もし…そうだとしても 私は多分インドラ様をお慕いする気持ちは変わりません。もしインドラ様が望むなら私も共に堕落する覚悟です」
「例えあの人が姿を変えてようがインドラ様はインドラ様です 雌象である私を戦士として育ててくれたのはインドラ様なのですから」
屈託のない笑顔でそう言い放つ 本当に見上げた忠誠心を持って居る ―――あぁ負けだ 彼女には勝てない
白象「ま、そんなこと絶対にないんですけどね!インドラ様が堕落するなんて宙が引っくり返ってもあり得ませんよ!」
竜死「…ハッ、そうだな あのインドラが堕落するなんてあり得ないな 奴は絶対神だからな」
皮肉そうにそう言い放つ まだ彼女には自分の全てを打ち明ける時ではない
竜死「それで話の続きだったな インドラは悪魔達に向かって何って言ったんだ?」
白象「あ、そうでしたね!その時のインドラ様ちょーカッコよくて〜」
だけどもし君に打ち明ける時が来たら もし本来の力を取り戻すことが出来たのであれば
その時はまたその大きな背中にこの我を乗せてくれ トヨネ
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白象ちゃんの純真さとだからこそ苦悩する竜死さん。本編で絡んだ時が気になります