「狂犬の宴 第1夜 海賊と怪物」




激闘・怪物VS狂犬から数時間後、狂犬号甲板

狂犬「んじゃ、俺の勝利祝ってカンパーイ!」乾杯と共に酒の入ったジョッキを浴びるように飲む

怪物「・・・おい『狂犬』」

狂犬「・・・ぷはぁ!あーやっぱ喧嘩の後の酒は格別だな!ん?なんだ『怪物』の」

怪物「なんで俺をこんなところに連れてきて酒盛りなんか始めてんだ」

狂犬「あ?んなもん喧嘩終わったら酒の席設けるのが常識だからに決まってんだろ!」

怪物「知らねえよそんな常識!ってか、なんでお前の勝利を俺様が祝わねえといけねえんだよ」

狂犬「はっはっは!まあ、別に何を祝うとかはどうでもいいんだ、まあ、勝者の特権ってことで一晩ぐらいは付き合ってくれや!」

怪物「…わかった、確かに我は戦闘で負けたからな一晩だけ付き合ってやる、だがな次やったら必ず俺様が勝つ!こんなことは二度とないと思っておけ!」

狂犬「良い返事だ『怪物』の!まあ、俺も負ける気はねえがな!んじゃ、酒も食事も大量に用意してある、思う存分食って騒いでいってくれ!」

怪物「それじゃあ『狂犬』、とりあえずこの船にある酒全部持ってこい、全部飲み干して酒の席に着き合わせたこと後悔させてやる」

狂犬「お?怪物のもノリがいいな!んじゃ次は飲み比べで勝負しようじゃねえか!」

怪物「はっ、いいのか?怪物と飲み比べで勝てると思ってんじゃねぇぞ?」

狂犬「上等だ!種族の違いなんて酒の席じゃ些細なことだ、さぁ『怪物』のどっちが倒れるか飲み比べていこうぜ!」



・・・・・数十分後・・・・・



狂犬「・・・っぷはぁ!これで、64杯目ぇ!・・・うぇっぷ」

怪物「俺様はまだまだ余裕だぜ『狂犬』の?せっかく途中から俺様が飲むのを樽ごとにしてやったのにな、んじゃあ次飲むとしようじゃねえか」

狂犬「・・・・あー!わぁったよ!俺の負けだ!ああ、くっそ、酒の席で負けるとか初めてだ!」その場に背中から倒れ寝転がる

怪物「ハッ、んじゃ俺様の勝ちだな『狂犬』、酒の飲み比べで怪物に勝とうなんざ思い上がりもいいとこだな」

狂犬「おう、今日は見事に完敗だな!…そうだ、怪物のお前に話があったんだ」

怪物「あぁ?話し?つまんねえことだったら食い殺すぞ?」

狂犬「つまんねえことかは聞いてから自分で考えな!んで話しってのは他でもねえ、『怪物』の俺の仲間にならねえか?」

怪物「・・・・・・はぁ?我がお前の仲間に?」

狂犬「ああ!別に下につけってわけじゃねえ、ただ俺の船に乗せるに相応しい相手ってことだ!んで、受けてくれりゃいつか航海へ一緒に…怪物「黙りやがれ」…」

怪物「俺は怪物でお前は人間だ、お前となれ合う気はない!…興が失せた俺様はもう帰る」船から飛び降り去ってゆく

狂犬「…はぁ、勧誘失敗したか、まあ時間はいくらでもあるさ、俺はこれぐらいで諦めたりしねえぜ『怪物』の、海賊の底意地の悪さ、舐めんなよ?」


こうしてカルデアの夜は今日も更けてゆく

                               「狂犬の宴 第1夜 海賊と怪物」END

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