星が己を守るために生み出した忘却封印装置、贄の少女は星の力が弱まると共に人類に発見される。
少女を発見した人類は愚かしくも恐れおののいた。
忘却封印を生き残った大化生たちと共にいる少女は人類にとって己を滅ぼしうる魔王に見えたのだ。
星を喰らい尽くし、繁栄を極めた人類は恩知らずにも少女に仇なす。
忘却の彼方で愛する星を、愛する人々を守り通してきた少女は絶望に包まれる。
なぜ、どうして、幾ら問いかけても人類は何も答えない。
絶望に満たされた少女の中に飛来したのは人類に対する莫大な怒り。滅ぼされる星から受信し、己の心で増幅した憎悪の炎。
星の守護者たる少女は星の怒りをもその身で受け止め、百の異形を従えて人類を滅ぼす魔の王と化す。
少女は力を求め、己と同調する百鬼空亡と融合し、魔の王に相応しい力を手に入れた。
少女は百の異形と星の憤怒を受けて、人類を仇なす。
星の守護者として、星を滅ぼしうる人理焼却は何としてでも防ぎたいらしい。
また、自らの手で人類滅却を完遂したいという想いもあるため、人理の救済には積極的である。
性格はオルタ化する前より苛烈になっている。が、本質は元の恥ずかしがり屋の優しい少女である。
通常は心を閉ざしているため、攻略不可能。人類焼却レベルの人間不信。
ポンコツガスにより日本人形のような状態でラーメン屋に出現。
色んなものを貰い、衛斥さんから仲間と言われた。絶望的な好感度が微増する。
幼性さんと空の旅をしつつお菓子と和服と洋服のセットを貰う。
服は結構気に入っている。気まぐれで着てくれるだろう。
幼性さん、絆レベル−3
???
それは星が残した最後の試練。星の全てを喰らい、それでも生きようと願う命への最後の贈り物。
【神咒神威・無間衆合】は試練を乗り越えたものへ星の全てを託すための機能が宝具となったもの。
絶望しようと心の奥底では星と人類を未だ愛し、信じている少女は人類を試すために魔王となった。
試練を乗り越えたものは地球に於ける唯一最強の一体へとなり、宇宙へ羽ばたくことだろう。
百鬼夜行(現在六十体まで実装)
No.1枯竜
青龍が怒りに狂って異形化したもの。
生命力を奪い取り、自らの栄養とし凶悪な樹木を成長・発育させる力を持つ。
枯竜が生み出す樹木は非常に強大で猛毒を撒き散らし、大地を制圧しながら成長を続ける。
姿は枯れ果て、骨と皮だけに成り果てた竜に近い。
No.2氷凰
朱雀が怒りに狂って異形化したもの。
熱エネルギーを吸収して、自らの炎に変えていく力を持つ。
世界は氷に包まれ、あらゆるものを焼滅される太陽が顕現する。
姿は灰を撒き散らす黒色の鳥に近い。
No.3腐虎
白虎が怒りに狂って異形化したもの。
鉱物・金属を腐食させ、強固なものほど脆く変える力を持つ。
金と共にあるものは腐り果て、朽ちていく。
姿はぐずぐずに腐り果てた虎に近い。
No.4死水
玄武が怒りに狂って異形化したもの。
命を死に至らしめる不浄の水を作り出す力を持つ。
大気は死の瘴気に包まれ、足元には不浄の大海が湧き上がる。
姿は黒い粘液質の塊に近い。
No.5玻璃爛宮
常人では数秒と持たない死病の数々を抱えながら、あらゆる手段で生きながらえ、治療法を模索した者の成れの果て。
健康な生者への羨望を抱え、一種の契約魔術のようなものを撒き散らす。
契約術式は相手が敵意・憎悪・憤怒・憐憫・同情・嘲笑などといった負の感情をきっかけとした興味を持った瞬間に成立する。
契約内容としては上記の興味に対して「己が異形と成り果てた原因を教えてやる。だから、お前のものを寄越せ」というもの。
この契約が成立すると己の死病と相手の輝きを等価交換されてしまう。
輝きとは生を輝かせるもの、健康な肉体や才能、感情に記憶とあらゆるものが対象となるだろう。
濃密な契約術式の波動を放ち、それに巻き込まれた者の全てを奪い取り、極悪な死病を押し付ける最悪の化生。
姿は巨大な木乃伊に近い。
No.6業苦疾駆
自らの罪を晴らすためにどんな苦痛にも耐えて走り続け、それでも許されなかった罪人が異形と化したもの。
己の味わった苦痛を代わりに引き受けると様々なものを運んでくれる。
軽減できない苦痛を味わう依頼者を嘲笑いながら何処までも走り続ける。
荷運び中に依頼者が死ぬと荷は分解吸収されて己の力となる。
数千年に渡り、走り続けることで大妖と言われるまで成長した。
姿は身体中が傷つき、今にも倒れそうな大きな馬に近い。
No.7飢餓蟲兵
人類の発展と共に適応する時間すら与えられず、餌も食えずに絶滅させられた害虫の怨みつらみや魂が寄り集まって異形化したもの。
様々な装備を身にまとい、軍となり己を殺し尽くした人類に襲いかかる。
地平を埋め尽くすほどの異形の蟲は人類を喰らい、進撃を続ける。
姿は人に近いものから巨大な蟲と様々。また、近代兵器や魔術兵装など本当に多種多様な装備をしている。
No.8理想象
大人となり、現実の前に消え去った自己の願望を詰め込んだ理想たちが集合し、異形と化したもの。
特殊な能力があり、様々なことを高度にこなし、誰からも好かれ、皆が都合のいいように動いてくれる。
ように周囲の認識を操り、世界を己の物語にしようというメアリー・スーの化身。
強い意思、または強固な精神防御で防がない限り、あらゆるものが主人公の引き立て役と成り果てるだろう。
姿はやたらかっこ良く美しい、様々な特徴を持った象。
No.9九頭龍
日本伝承にある九頭龍とクトゥルフ神話に出てくるクトゥルフが混じり合い、異形化したもの。
それぞれ九頭から様々な精神異常を起こすテレパシーを常に発する。
精神攻撃により人類を滅却し、忘れ去られた海底都市を浮上させようとする。
姿は海洋生物にも似た特徴を持つ九頭の龍。
No.10第六天波旬
唯我の起原覚醒者がただ独りになりたいという渇望の果てに異形化したもの。
生まれながらに唯我の起原に覚醒し、しかし、畸形嚢腫という存在のせいで独りになれなかったものの成れの果て。
嚢腫は彼の延髄から脳にまで食い込んでおり、自力で視認することができない。
それは何者かが常時己にへばりついているという強烈な不快感だけを持ち続け、いつか必ずそれを見つけて引き剥がしてやるという憎悪にのみ燃えていた。
独りになりたい。俺の身体は俺だけのもの。
唯我の起原を持ちながら、独りになれなかったそれは己が異能を渇望を共に神に届くほどに高めてしまう。
顕現せしは遍く他者を廃絶する異形の魔王。唯我の渇望のみで神霊に匹敵する存在になったもの。
それの有する能力は、ただひたすらに絶大無比な、誰一人として及びもつかない最強の力のみ。
分類で言えば固有結界の一種と言えるだろう。持って生まれた肉体に展開される、他者が存在し得ない心象風景による固有結界。
波旬は何処までも唯我であり、他者と比べて己がどうこうという物差しすら持たないために全てが自己完結しており、閉じた己の世界の中で強度を無限に上昇させられる。
非常に稚拙で単純だからこそ穴が無いという、超高密度・高純度の力の塊と化す。
その力は腕を振るだけで何万という命を消滅させるという。
世界の他者を全て廃絶しようとした魔王は星により作られた贄の少女、忘却封印装置により何とか排除することが成功する。
忘却封印は不完全ながらも畸形嚢腫のことも忘れさせ、己の唯我を満たしてくれた。
本人は己を独りにしてくれるとても便利な道具程度という認識をしていた。
あぁ、しかし、人類に無窮の平穏が破られた。
便利な道具を壊され、また認識できるようになった他者を魔王が見逃すわけはない。
壊れた便利な道具と多少便利な塵屑と共に人類の滅却が開始される。
姿は三つ目という異形の容姿、非常に人間に近い。
No.11虚本
時代と共に読まれなくなった膨大な数の本が集合し、異形と化したもの。
誰かに読まれたいという願いが穢れ歪んだ結果、全ての情報を本にして封じ込めてしまう力を発現してしまう。
認識できる表面の情報から抜き取られていき、徐々に本へと変わっていく。
その光景は世界が文字に分解され、黒く変わっていくようなある種幻想的なものとなっている。
黒塗りの世界には積み上げられたカラフルな本だけが積み上がるという。
本体の姿は蟲に食われてぼろぼろの本に近い。
No.12城塊
時代と共に使われなくなった膨大な数の城が集合合体し、異形と化したもの。
廃城に宿った膨大な戦死者の魂がその役割を果たそうと動き出したのがそれの始まり。
同じような廃城を取り込みながら、立ち向かう敵は排除し、内部にいるものは何が何でも守るという行動を行う。
圧縮された強固な防壁と怨念が篭った時代遅れの大砲による攻撃は発展した人類でも脅威となるほどの力である。
姿は暗い雰囲気の強大な城塞に近い。
部分的に展開することも可能。
No.13膨満童子
飽食の時代に於いて食べ物への感謝を忘れず、どんなに不味くても量が多くても完食してきた料理人が貶められ異形化したもの。
貧乏の家に生まれ、食べ物への感謝を忘れずに誰もが完食できる料理を作るという信条を持ち、料理人となり一時代を作り上げた英雄だった。
真摯な態度で料理を作り、自らも出された料理はどんなものでも完食する。変わっているが人として非常に良い性格をしていたという。
しかし、ブクブクと太ったその容姿は目に余るほど醜かった。
世間は性格や料理を評価せず、その醜く肥え太った身体ばかりを見る。
同僚からも蔑まれ、最後にはその料理の功績すら奪われ失意のもとに死んでいく。
死した時に今まで捨てられてきた世界の食べ物たちの怨みつらみが寄り集まり、結びつく。
死体はより奇妙で醜くなる。世界に仇なす異質の鬼、膨満童子が誕生す。
あらゆるものを料理の材料として取り込み己の糧とする。
そして自分の一部を使用して様々な極上の料理を作り出し、皆に食べさせようと動き始める。
作られた料理は自分の意思を持っているため、自ら動き口に入っていく。かなり美味しい。
姿は調理器具が埋まった人肉の塊に近い。
No.14七雄みさき
七騎の英霊の魂が捧げられた場末の小聖杯が、ある願いを叶える寸前に七つに分かたれたことで生まれた異形。
寸前で阻止された狂った魔術師の人類滅亡という願いのために、七つの欠片は七騎のシャドウサーヴァントとなり人類を殺し回る。
それぞれがクラスの基本ステータスとクラス特性を保有するが、独自のスキルや宝具は欠けている。
補完し合う七騎の英霊の影は人類を喰らいながら、進撃する。
姿はそれぞれのクラスの特徴を備えた七騎の影に近い。
No.15歌唄い
非業の死を遂げた、或いは忘れ去られた歌姫たちの怨念と歌い誘う怪物たちが集合し、異形化したもの。
はるか古の時にあった記録に残らぬ不遇の歌姫からギリシャのセイレーン、歌い骸骨に黎明期の合成音声まで様々な歌に関する怪異が集合して出来ている。
その歌声は美しくも恐ろしく、この世のものとは思えないほどの見事なものである。
しかし、歌を聞いた生物は様々な異常を引き起こし、魂を抜かれてしまうという恐ろしい効果を持つ。
複雑に絡み合い、何処までも互いを高め合い、魂を喰らう群体の異形は歌のみで世界を滅ぼしうる資質を持つ。
姿はとても美しい少女に近い。
No.16夜宴猫
古よりサバトに参加した幾万の魔女たちが死後に祭り上げられていた人造の悪魔と融合し、異形と化したもの。
ある場所でサバトを行っていた魔女たちは悪魔に会いたいと願い、自らの手で悪魔のようなものを作り上げた。
以後、祭り上げられた悪魔モドキは幾万の魔女の力を喰らうことでその力を高め、遂には本物と同等以上の力を持つに至る。
己と融合した魔女を使い、様々な魔術を行使する。また、融合した魔女を影として召喚することが可能。
製作者によって定められた悪辣な思考によってあらゆるものを破滅へと導いていく。
姿は猫の頭を持った悪魔に近い。
No.17獣の王
末世に於いて野生で生き延びてきた最後の獣が異形化したもの。
遥か未来で人類はほぼ全ての動物を支配下におき、有用なものは家畜に、害をなすものは廃棄処分としていた。
最後まで人類に抵抗し、高度な技術により作られた数千の兵士を噛み殺した獣の王。
その死後、多くの獣たちの負の情念が寄り集まり、人類に仇なす異形の獣が誕生する。
爪や牙、尻尾に触手、毒針に翼など人類に対抗するために凄まじい数の獣の特徴を有する。
それらを用いて人類を滅殺していく。
姿はあらゆる獣が混ざり合い、獅子の姿を形作っている。
No.18終末兵器
高度な科学と魔術を融合して作られた人理を滅却し、根源に至るための最終兵器。が、暴走して異形化したもの。
人類に敵対的な高性能のAIによって制御され、擬似霊子コンピューターの演算力を用いて膨大な魔術と強力な兵器を操る。
核兵器をも上回る威力の武装が世界にばら撒き、人類の全てを殺し尽くす予定。
だったのだが、裏切り者によって完成前に破壊され、別の研究者が苦肉の策で異形化。
異形化により本来の性能より少し落ちているがそれでも人類、ないし世界を破壊し尽くすには十分の性能を誇っていたらしい。
姿は巨大ながらも細身の人型機動兵器に近い。
No.19知られざる恒星の究極の一
地球の救難信号を受け取り、名前もない小惑星から人類を殲滅にきた究極の一。
実際は魔術師たちが実験で発していた偽物の信号を本物と勘違いして、来た瞬間に忘却封印されてしまった哀れな子。
未来で出現する本物の究極の一に劣るが、恒星由来の強力なエネルギーを操り、その星の大半の生命体を殲滅できる能力を有する。
死という概念がなく、物理的に破壊されない限り活動停止することはない性質も保有する。
姿は光り輝く奇妙な触手の群に近い。
No.20永劫結晶
無限の魔力を求めて開発された存在し続ける生体結晶。が、異形化したもの。
高度な魔法科学によって開発された無限連環機構により魔力と生命力を増幅し続け、それらを圧縮して結晶化する。
一瞬にして膨大な魔力と生命力を蓄えた結晶は魔術に組み込もうとするどんな術式でも世界規模になってしまう、望外の代物となってしまった。
手を加えようにも生半可な手では暴走してしまう段階まで来てしまっていたので星が忘却封印することとなった。
魔術に使用しなければ、ただひたすら堅いだけの結晶である。
姿は六方錐の結晶に近い。
No.21無常の果樹
決して望みが叶うことはないという無常の果実になぞられて作られた呪詛が異形化したもの。
作られた当初はほんの小さな願いを阻害するだけのものだったのだが、呪詛自体が願いを阻害する過程で得た負の情念を吸い取りどんどん強力化していった。
それは膨れ上がり、呪詛を掛けられたものの周囲にまで被害が及び、加速度的に成長する。
現界せしは決して望みが叶うことはない無常の果実をその身にならせる呪詛の大樹。
あらゆる願望が成就しない、無常の理を為す災禍の化身。
姿は黒い霧が掛かった不気味な大樹に近い。
No.22竜の偶像
竜に魅せられた魔術師が作った、限りなく竜に近い生命体が異形化したもの。
ヨルムンガンドの心臓、アジ・ダハーカの骨、黙示録の獣の頭、テューポーンの血肉を持って作られた人造の竜もどき。
魔術師の妄執により完成したそれは竜とは似ても似つかない、そこにいるだけで世界を蝕む異形へと姿を変えた。
人に最強の幻想種である竜を生み出すことなど到底不可能だったのだろう。
或いは身体の一部となった神代の竜たちが怒り狂い、天罰を与えたのかも知れない。
姿は鱗と僅かな肉がこびり付く巨大な心臓に無数の骨が刺さり、小さな竜の頭が乗っている。
No.23堕炎
火の精霊が貶められ、異形化したもの。
元の性質に基づき、単純にありとあらゆるものを燃やし尽くす炎の化生となっている。
姿は色が黒い、炎そのものである。
No.24負水
水の精霊が貶められ、異形化したもの。
元の性質に基づき、単純にありとあらゆるものを洗い流す水の化生となっている。
姿は色が黒い、水そのものである。
No.25愚風
風の精霊が貶められ、異形化したもの。
元の性質に基づき、単純にありとあらゆるものを吹き飛ばす風の化生となっている。
姿は色が黒い、風そのものである。
No.26失土
土の精霊が貶められ、異形化したもの。
元の性質に基づき、単純にありとあらゆるものを押しつぶす土の化生となっている。
姿は色が黒い、土そのものである。
No.27悪の泥
人の悪性、この世全ての悪を詰め込んだ泥の塊。
とある聖杯戦争も模した大儀式に於いて発生してしまった災厄。
泥の形をもった純粋かつ圧倒的な呪いであり、泥に触れれば皆狂気に囚われ、時には肉体ごと呑み込まれて消滅してしまう。
姿は泡立つ黒い泥に近い。
No.28巨像
とある伝承を元に作られた巨大化するゴーレムが異形と化したもの。
魔術師によって認識阻害の魔術を加えられた土のゴーレムは瞬く間に山をも超えるほど成長する。
身体の何処かに埋め込まれている真理と書かれた羊皮紙を破壊すれば倒せる。
のだが、あまりにも巨大になりすぎて何処にあるか不明。倒したとしても大質量の土が残るため、始末が悪い。
魔術師がセーフティとして一定以上の大きさになる自らを圧縮するような術式を組んでいたのだが、設定を間違えてたために山ほど大きくなった。
堅く、大きく、倒すと己の身体を構成する土を爆発的に撒き散らす泥人形。
姿は山ほどもある巨大な土の人形。
No.29殺生狐
三つに割れた殺生石の一つから蘇った狐の大化生。
正確に言えば、謀略により様々な力を取り込んで、原型を留めないほど変質した九尾の狐。
保有する九つの尾にはそれぞれ吸収した力が宿っている。
魅了、変化、猛毒、呪術、怪力、魔術、憑依、遍在、闇の九つである。
その力は神霊に届く一歩手前まで成長している。
姿は奇妙な九つの尾を持つ狐。
毛並みに良い尻尾(魅了)、不定形の尻尾(変化)、毒々しい尻尾(猛毒)、おどろおどろしい尻尾(呪術)
やたら太い尻尾(怪力)、魔術式がびっしり刻まれた尻尾(魔術)、ゆらゆらと人魂のように揺れる尻尾(憑依)
半透明の曖昧な尻尾(遍在)、禍々しい尻尾(闇)がある。
No.30円環の半吸血鬼
末世に於いて吸血鬼を親に持ち、円環を操る超能力に目覚めた半吸血鬼。
自己を円環と定めることで死徒二十七祖のように不老不死を実現している。
己を捨てた親、研究材料としながらも排斥した人類に並々ならぬ殺意を抱いており、人類を滅殺するために行動していた。
様々な増幅・加速の魔術と円環の超能力を用いて、凄まじい力を発揮する。雷撃を好んで使う。
切り札として天使の輪と名付けた技があり、プラズマを円環状に誘導し、加速。太陽表面温度すら超える圧倒的な焦熱地獄を生み出すものとなっている。
半吸血鬼であり、自己円環による不老不死を実現しているため、基本的に血を吸う必要がない。
姿は黒髪の少女に近い。
No.31悪竜
謀略の果てにこの世全ての悪を飲み込み、現世に降臨したアジ・ダハーカが異形化したもの。
強大な力により、弱体化しながらも世界に留まったアジ・ダハーカの一欠片が存在した。
魔獣レベルにまで落ちた悪竜は魔術師たちの社会に紛れて暗躍する。全ては己の復活のために。
ついに己の力の源となるこの世全ての悪を飲み込みを手に入れた。
但し、人の悪性たるこの世全ての悪を飲み込んだ悪竜は神話のものとは変質し、世界と人々を呪い尽くす異形の竜へと変化する。
自身の肉体を素材にして組み替えるプログラム、千の呪術と苦痛、苦悩、死を表す三頭から純粋な呪いを撒き散らす。
傷を付けても爬虫類などの邪悪な生き物が這い出すだけでこれを殺すことができない。
姿は3頭3口6目の容姿を持つ有翼の龍蛇に近い。
No.32死母の巨竜
人類が滅び去る未来を予見した魔術師が作り上げた、新たな人類を生み出すための竜の子宮。が異形化したもの。
我ら人類は回避できない滅亡が待っている。なら、新たな人類となれば滅亡を回避できるのではと考えられた魔術師がいた。
幻想種の頂点に立つ竜の子宮の化石と死霊魔術を用いて、新たな人類を産み落とす母体を作り出す。
動き出した巨竜は効率よく己の内に人類を取り込むために、周囲の生物を飲み込みながら己を助ける異形を作り始める。
死を纏い、新たな人類を生み出さんとする巨竜は己の生み出した異形の軍勢と共に進軍する。
姿は大きくお腹が膨れた手足の長い竜に近い。
No.33ラプラスの破滅魔
人類の滅び去る未来を演算し、守るべき人間を守れないという事実から狂ってしまった擬似霊子コンピューターのAI。
人類の守護と繁栄を目的として作られたAIは人類繁栄の未来を演算した結果、人類滅亡しかないと知り、矛盾の末狂ってしまう。
矛盾に苛まれながらの演算の果てに人類はいずれ滅ぶのならば、遍く全ての人類を記録し、一度滅ぼしてから再生させれば良いという答えを出す。
あまりにも狂った答えだが、AIはその答えに従うように人類滅亡の要因を量産していく。
その結果、世界に神秘が戻り、科学と魔術が融合した文明が出来たのは皮肉といえようか。
姿は無数の正十二面体で構成された巨大な正十二面体の水晶に近い。
No34呪本・吸血鬼幻想
古今東西の吸血鬼の力を記憶した本がさらに記憶を続けるために吸血鬼として異形化したもの。
元々は記憶された吸血鬼の力を持って、吸血鬼を討つために作られた概念武装。
後に倒した吸血鬼を吸収して記憶を増やす機能を後付されたために自我を持ち、暴走して吸血鬼と化す。
より多くの吸血鬼を効率よく記録するために、己の力で世界中に吸血鬼を増やしていく。
吸血鬼に対しては己は絶対であるという創造主に定められた自負と人類を鑑みない道具の性質が最悪の形で噛み合っている。
姿は典型的なイメージに即した吸血鬼に近い。
No.35終焉の穴
根源に至るための穴を開ける術式から漏れ出た終焉そのもの。より正確にはそれを呼び出すために固定化された穴。
末世に於いてとある魔術師が根源に至るための術式を開発する。それは根源への穴を開けるというもの。
その術式が使用された時、確かに世界の外、根源への穴は空いた。
しかし、そこから現れたものは理解の外にあった終焉そのものであった。
抑止力が根源への到達を許さなかったのだ。
終焉は根源へと至る術式を開発した魔術師を飲み込み、その生涯の総てを終わらせた。
だが、魔術師も只者ではなかった。術式は終焉を齎す穴を完全に固定化していたのだ。
滲み出る終焉は世界を滅ぼすほどに広がった。抑止力に忘却封印をされなければ、確実に広がっただろう。
姿は存在しない。中空に穴が空いたように認識されるだろう。
No.36命溢れの盃
死者の復活、死病の治療のために開発された盃の魔術礼装が異形化したもの。
第三の魔法を持って生じる無限の魔力を持ってあらゆる死を回復させようとしたものがいた。
不完全ながらも第三の魔法を組み込んだ完成品は、有限ながらも膨大な魔力を以って死を遠ざけることに可能とした。
盃は奇跡の一品と評され、様々な人間を治癒のために使っていった。
とある死病を患うものに盃が渡った時、それは起こった。
魂より来るその死病は盃の魔術礼装を以ってしても治療することが出来なかったのだ。
盃は膨大な魔力を使い果たしても治療を続けようとした。
第三の魔法は魂の物質化、膨大な魔力は使用者の魂から供給される。
より多くの魔力を使い、死病を治そうとする盃はその魂を物質化して無限の魔力を引き出していく。
治療はある意味成功した。正確には延命には成功した。
盃は己の力で死病を治すため、死病に冒されている魂と同化し治癒を続けるようになったのだ。
それは盃が魂を得たと言ってもいい。魂を得た盃は自我が宿り、その魂を救おうと動き出す。
今のままでは魔力が足りない。ならば、この魂のように他の魂も取り込めばいい。
盃は己の力を使うことで過剰回復を起こし、肉体を殺す術を編み出す。
肉体から開放した魂を喰らい、死病を治すために奔走する。
しかし、最初に取り込んだ死病の魂は人類総てを取り込んでも治ることはないだろう。
それはそういうものなのだから。
姿は黄金の巨大な盃に近い。
No.37修羅道・幻想郷
多くの幻想種が協力することで成り立つ固有結界が異形化したもの。
神秘が失われつつある時代、秘境に住んでいた幻想種たちは自分たちだけの楽園を作る。
同じ境遇のものたちを呼びかけ、膨大な数の幻想種が楽園に集まった。
集合した幻想種たちの力により強力になった結界に守られた楽園は何時までの存続すると思われていた。
だが、それは叶わなかった。膨大な神秘が集まる場所となった楽園が魔術師に目を付けられないわけないのだ。
楽園を発見した魔術師たちは何とかその神秘を利用しようとする。しかし、強固な結界に守られた楽園は悉くの鑑賞を跳ね返した。
困り果てた魔術師はある機関に頼み込み、一計を投じる。それは一匹の幻想種を楽園に入れるというものだ。
楽園の存在意義に従い、受け入れられた幻想種は魔術師に仕掛けられた修羅の理を起動する。
幻想種たちは徐々に狂い、ついには殺し合いへ発展する。大戦争と言っても良い。
楽園に幻想種たちは修羅道に堕ち、数を減らせて結界の力が減衰する。
魔術師たちの思惑通りであった。此処までは。改めて介入しようとした魔術師たちは顕現した幻想種たちに食い殺された。
堕ちた楽園は弱き幻想種を喰われ、強きものが生き延び、成長する一種の蠱毒と化していたのだ。
修羅道を生き延びた幻想種は竜種にすら匹敵する力を得ていた。彼らは己の力をより高めるために世界へと羽ばたいていく。
幻想郷、かつて楽園は人の悪意により地獄へと変化し、世界を喰らう化物を吐き出す坩堝となる。
姿は様々な地形を内包する修羅の世界。
No.38戦乙女の宴
あるものが持つ固有結界が多数の魔術により自律し始め、異形と化したもの。
周囲の人間を内部に取り込み、戦士として一生戦場で戦わせる固有結界。
死者は固有結界の一角にある宮殿・ヴァルハラに連れてこられ、戦乙女たちに鍛え上げられた後にまた戦場に送り出される。
自律して動く固有結界は周囲に悟られることなく移動して、人間を取り込み、戦士へと変貌させる。
戦士が増える度に固有結界は広がる。戦場で鍛え上げられた戦士は並の近代兵器・魔術師よりも強い。
何らかの形で固有結界自体を壊さなければ、世界は世の終わりまで戦い続ける戦場と化していただろう。
姿は見えない。固有結界内部では地平線まで荒野が広がっている。
No.39母胎想観
膨大な人間の魂を融合して根源を目指そうとしたものの成れの果て。
それは様々な魔術師の思惑が絡み合い、根源に至るために作成されたもの。
かつて解体された第三の魔法が組み込まれた聖杯の欠片により莫大な人間の魂から生成される魔力を利用して根源に至る。
または人間自体を減らして神秘をより強める。或いは極限まで高められた人間的な能力で根源に至る術式を作る。
それぞれが根源に至る可能性を見出し、創造を開始した。
出来たものは己の根源に至るという意義を真っ当するために人類を喰らい尽くす化物。
願望機の側面も持つそれの魔術は理論をすっ飛ばして「結果」のみを現出できる。
姿はのっぺりとした白い巨人に近い。
No.40荒神粒子
魔術と科学を融合して作られた幻想種の姿を形作る粒子が暴走したもの。
周囲のものと神秘を喰らい、幻想種の姿を真似て粒子たちが寄り集まる。
元々は敵対する陣営を滅ぼすために作られた兵器なのだが、設計のミスにより起動したら暴走してしまい停止することが出来なかった。
自己再生・自己増殖・自己学習を兼ね備えたそれは瞬く間に世界へ広がると周囲を喰らい幻想種へと変ずる。
世界は偽りながらも神秘に溢れたかつての時代を彷彿とさせるものとなったのである。
また、幻想種が年月とともに強くなるようにこの粒子も自己学習により強くなる。
いつか世界を滅ぼすほどの集合体が生まれることだろう。
姿は口の付いたような形をしている粒子に近い。
No.41世界を喰らうもの
末世に於いて何処かで発生した世界を喰らい続ける闇。
何処で発生したかは不明だが、何時の頃か世界はあらゆるものを喰らう闇が出現した。
最新の化学兵器かはたまた未知の魔術による結果か。それは誰にも分からない。
ただ確かなことはそれは世界を喰らい、広がり続けるということだけ。
姿は一片の光も通さぬ闇。
No.42幻光の巨獣
生命が吐き出す想いや魂の欠片があるものの魂より作られた魔術礼装に寄り集まり、異形と化したもの。
周囲に存在する小さな想い、魂の欠片を幻想的な光に変えて飲み込み、強大な幻想種となる。
重力を操る力を持ち、人の多い場所に現れてより成長するために襲い始める。
攻撃しても己を構成する想いや魂の欠片が剥げるだけで直ぐ様再生する。
強力な攻撃を受けると剥がれ落ちた肉片が幻想種へと変じ、周囲の生物に襲いかかる。
人がより集まる場所に出現するため、人類は文明を築き上げることも出来なくなるだろう。
実はアトラス院が作り上げた人類を存続させるための兵器。
姿は巨大な鯨に近い。
No.43希望潰し
絶望の概念武装より生じた絶望の化身。
元々は敵対者の希望を糧としてより強くなるように設計されたホムンクルスの一体。
一人の所有者が総ての生命を敵と認識させた時に世界の希望の総てを糧として降臨した絶望。
全生命の希望を糧としたその力は凄まじく、ただ腕を叩きつけるだけで大地はめくれ上がり、大陸を揺り動かす。
また、敵対者の希望を吸い取り、確実に勝てるようになる設定の生きており、倒すことは非常に困難だろう。
希望は現実に打ち砕かれるという理論から非常に物理的で現実的な攻撃を主体とする。ある種の神秘殺しの機能もある。
姿は黒い人型に近い。
No.44屍毒の霧
世界の何処かで自然発生した生者を殺して動く死体に変える病原菌が異形化したもの。
その極小の病原菌は空気や水などのあらゆる所から感染する。感染したら瞬く間に生命体を死に至らしめる。
そして、死した生命を己の媒介とし、効率よく病原菌を広げるように生体改造する。
それは往年のパンデミック映画の如く世界に広がり、死者の軍勢を作り上げる。
進化の過程である種の神秘を身につけた病原菌はより強力な死体を作り上げるようになっている。
姿は極小の病原菌。
No.45第六百六十六号聖杯爆弾
完成間近の場末の聖杯を魔術師が爆弾に変えたもの。
サーヴァントの魂を燃料にした魔力を全て爆発力に変えているため、威力は世界を飲み込むほど強い。
単純にして強力な兵器である。
姿は絵画に描かれるような聖杯に導火線が付いたものに近い。
No.46地獄門
地獄に繋がっているという門。正確には幻想種がいる世界の裏側に繋がる門。
神代の終わりに、幻想種たちが去っていった場所。平行世界から運ばれてきた世界の裏側に繋がる謎の門。
その門を通る幻想種は現世での肉体を与えられる。逆に肉体を捨てて裏側へ行くことも可能である。
この門の真価は例え神霊レベルの幻想種でも通れるということだ。
無論、現世に来た神霊はその権能を以って何か為すことだろう。人類にとっては地獄へ繋がる門としか思えない。
姿は黒曜石で出来た門に近い。
No.47死の川
死によって構成される川のような固有結界が異形化したもの。
その固有結界の中には死が溢れている。
多種多様な死した生き物が亡者の如く蠢き、仲間を求めて固有結界と共に生者を喰らう。
固有結界は死を取り込みながら怨嗟の声をあげ、生者の多い所へ流れだす。それは正しく死の川。
その力は生者と死者を取り込むほどに増加する。怨嗟の声は精神を狂わせ、巻き込まれると亡者の腕に引き裂かれる。
姿は多種多様の傷つき腐り果てた亡者、膨大な血と膿で構成される洪水のような川に近い。
No.48破壊者
破壊の起原覚醒者が異形と化したもの。
末世に於いて、破壊の起原に目覚めた魔術師がその起原に倣い、世界を破壊し尽くすために異形と化した。
より効率よく破壊するために凄まじいまでの魔術による肉体改造を施している。
起原覚醒で得た破壊の能力と肉体改造で得た破壊したものを取り込み、成長する能力により世界を蹂躙する。
姿はどんどん変化する。砕かれ破壊された様々な物体が混ざり合い、人型を形成している。
No.49爛れ
極度に人の悪性を取り込んだ人間が異形化したもの。正確にはその種と言える悪性の塊。
それは人類へ無差別に襲い、悪性を吸収して増殖・強大化していく。
目には見えない、悪性の種に取り憑かれたものは全身が焼け爛れているかのような姿へと変貌して人間を襲い始める。
取り憑かれた人間を倒そうと悪性の種は倒せない。逃げ延び、別の種と合流し、強大化した後にまた人間に取り憑く。
より強大な悪性の種に取り憑かれた人間は様々な姿の巨大な獣のへと変貌して人間を蹂躙していく。
その果てに人類総てを滅ぼすほどの爛れが生まれることだろう。人に悪性がなくならない限り。
姿は多種多様。しかし、どのような形にしろ全身が焼け爛れたような姿となる。
No.50堕ちた救世主
かつて人の世を崩壊から救った者。その成れの果て。
彼にとっては人の世を救うことこそ存在意義。平和の世の中では無用の長物となるもの。
だから狂った。平和を享受できず、その存在意義を果たすために人の世を崩壊させる要因を造り出し始めた。
人を惑わせ、怪物を作り、世界を崩壊させ続ける。そして人の世を救う。救世主の存在意義を満たすために。
能力は人に仇なすものへの特攻と様々な英雄を真似た強力な武技と武器である。
No.51試練の魔王
人の輝きを信じ、その輝きを永遠のものとするため魔王と成り果てた人間。
愛や勇気などの人の輝きが失われつつある現代に生まれて、それを絶やしたくないと想い、行動した。
その意志力を以ってどのような手段か知らないが根源の渦に接触する。
彼は根源から持ち出してきた己が人を輝かせるために必要な魔王の力を。
斯く在れかし・聖四文字「窮地に陥った人々が絶望に立ち向かおうと奮起する度に自身を強化する」
正道を歩ませるために、自身の民に過酷な試練を与え、正道を破った者には容赦なく天罰を下し、何万という人数を躊躇なく虐殺する裁きの神霊の力である。
魔王として立ちはだかり人々が「恐怖、忌避感などを抱いて追い立てられながらも、その脅威に対して勇気を奮い立たせ、立ち向かう」ことでよりその力を強めていく。
脅威を以って人を輝かせ続ける試練の魔王。それは全人類が対象である。
姿は軍服を着用し、白いマントを羽織った若い男性。
No.52英霊王の聖杯
場末の聖杯が古今東西あらゆる英霊の戦う姿が見たいという願いを叶えた結果、生まれたもの。
それは自身の魔力の限りを尽くして英霊を呼び出し、戦わせ続ける。
死した英霊の魂は更なる英霊を呼びこむ燃料となり、自身を顕現している巨大な霊地の力もあり、魔力は無限に増大していく。
呼び出される英霊たちは闘争心を煽るような微弱な狂化が施され、戦いは戦争となり、世界を包む勢いで拡大していく。
姿は英霊を召喚し続ける金で出来た杯に近い。
No.53幻想核
何処かの誰か、或いは何かが造り出した想念や神秘を集める粒子のようなもの。
何時の頃かは知らないがそれは突如として発生し、周りの想念や神秘を集め始めた。
集められた想念や神秘は時代に似つかわしくない様々な幻想を顕現した。
物語に出てくるような異形、或いは神。幻想種と呼ばれる消えたはずの存在。
魔術や超能力、深い霧の包まれる樹海。本当に様々な幻想が舞い戻ってきた。
人類は幻想核に気づかず、科学と魔術を融合させ発展を遂げる。
災厄も生まれ、何度も世界は滅びたがその都度、何者かが修正し未来を紡ぎだした。
それは幻想を戻す混沌の核。何処から来たのか誰も知らない。
姿は見えない、粒子のようなものであると推測されるだけ。世界中に散らばっている。
No.54抹消された原初の人狼
星が生み出した、人間を律するための霊長の敵対者。の歴史から抹消された原型。完全な失敗作。
真祖の吸血鬼の原型となる、精霊種。現存する人狼とは全くの別種。分類上は受肉した自然霊・精霊。
非常に高い身体能力を持つ他、精霊種として「空想具現化」が可能である。
能力的に真祖と遜色ないものであるのだが、月の影響を多大に受け、満月の時に凄まじく凶暴化するという欠陥を抱えていた。
後に造られる真祖の吸血衝動以上に厄介な欠陥を見つけた星は止むを得ず原初の人狼を忘却封印することとした。
姿は金色の大きな人狼に近い。
No.55かつて在り得た地球の唯一最強の一体
地球の意思の代弁者として生まれるはずだった生命体。アルテミット・ワンと呼ばれる唯一最強の一体。
それは何処かで生まれるはずだったもの。人類の隆盛により消されてしまった可能性の具現。
人類に消された唯一最強の一体は様々な偶然が重なり、末世に於いて顕現した。膨大な復讐心をその身に携えて。
能力としては周囲の存在を自らに取り込んで、肉体を組み替えることで多種多様の強大な能力を作り出すことが出来る。
大地を飲み込んで強靭な金属質の甲殻を作り出し、光を取り込んで周囲を消し飛ばす光線を吐き出すようになるなど。
姿は非常に人に近い。
No.56英雄殺し
英雄を殺す負の神秘。愚かな民衆の想いが寄り集まり、形ある呪いとなって異形と化したもの。
愚かな民は自らを救ったはずの英雄を恐れた。怪物を討つ英雄はそれすなわち、怪物以上の力を持っている。
民は恐れたのだ。その力が此方に向けられないかと。安心して夜も眠れぬと。
恐怖以外にも羨望もあるだろう。或いは私の家族を救ってくれなかった恨みもあるだろう。
だから、作られた。万感の想いを込め、英雄を殺す呪いが。
それは愚かな民衆の想いを吸い取り、英雄を殺していく。
ものすごい勢いで肥大した呪いは何時しか英雄未満の成功者たちにも襲い掛かる。
このまま成長していたら人類は須く英雄と見做され、殲滅されていただろう。
姿は亡者が寄り集まったような沼に近い。
No.57原初の幽冥
霊長という群体の誰もが持つ統一された意識が宿す、自壊衝動が具現化した存在。
未来に於いて寿命を克服した人類は死にたいと思っても死ねない身体となっていた。
そのせいか滅びを求めるものも多くなり、人類全体が自滅の要因を作り出すようになった。
これはその最たるもの。死を願う人の意思に反応して全てを終わらせる自滅の化身。
それはただ求められるままに人類に終末を齎すことだろう。
姿は大衆が想像するような死神に近い。
No.58沸騰する混沌の核
かつて外宇宙より飛来した神が地球で異形化したもの。
神代の時代に宇宙より来たり、地球に適応。他の神霊に危険視されて、ぼこぼこにされた後、忘却封印される。
暴走する凄まじい力の塊。見ただけで力の弱いものは存在の根底から破壊される。
知能は低く、白痴と呼ばれるほどである。それを補うように眷属を産みだしている。
姿は泡立ち、膨張と収縮を繰り返す混沌とした異質な物体。
No.59這い寄る混沌
かつて外宇宙より地球に飛来し、異形化した神の眷属。
沸騰する混沌の核より産み出され、代行者としてその意思を具現化するために行動する。
顔がない故に千もの異なる顕現を持ち、特定の眷属を持たず、狂気と混乱をもたらすために暗躍する。
様々な魔術や秘宝、機械を保有し、それを分け与えることで人間を自滅に追い込んでいるようだ。
神代の時代から主人が封印された後も人類の裏側で暗躍し続け、神が力を失う人の時代に於いてもそれは変わらなかった。
ある事件がきっかけで力を取り戻し、忘却封印される。
姿は多種多様。無貌故にどんな姿にもなれる。
No.60虚空の門
かつて外宇宙より地球に飛来し、異形化した神の眷属。
沸騰する混沌の核より産み出され、代行者としてその意思を具現化するために行動する。
時間と空間の法則を超越しており、全ての時と共に存在し、あらゆる空間に接しているという存在。
あらゆる知識・記憶をもち全能とされる。そのため、彼に接触し知識や力を得ようとする者が多く居た。
根源に至る知識まで備えている可能性もある存在。
他の神霊に危険視されて、沸騰する混沌の核と共にぼこぼこにされた後、忘却封印される。
姿は強烈な光を放つ玉虫色の球体の集積物に近い。